白岩山(1620m)の不思議な桜が開花
(99.5.02撮影)


 白岩山崖下の原生林に山桜が開花しました。白岩の岩峰から遠望すると樹木の枝全体がピンクに見えます。崖の下へ降りて近づいて見ると若葉が赤いのです。

 樹木も大きいのは胸高直径30センチ以上もあり、付近には大小7〜8本自生しています。花は、赤い若葉の間からトランペット状に長い花枝が伸びて5弁の花びらが開き、花心はピンクに染まっています。図鑑で見るとタカネザクラに近いようです。別名ミネザクラとも呼び本州中部以北に分布する。とあります。九州に野性種があるのは記録されていないようです。初めての発見かも知れません。



 5月5日。県文化課の齋藤さんを案内しました。齋藤さんの調査結果次のコメントをいただきました。
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 詳細に検討した結果、記載はオオヤマザクラにほぼ一致します。ただ、花の大きさ、がく筒とがく片の長さの比が少し気になりますが、ま、これは許容範囲でしょう。しかし、範囲を超えているのが、花の柄の長さです。図鑑では1から2.5センチとあります。これだけは記載が合いませんので、新変種の可能性としました。
 分布はある図鑑では本州中部以北、北海道などとなっていますが、今日持っていった図鑑では、四国にもあると書いてあります。九州の他の場所で見つかっているかすぐには分かりませんが、まず見つかっていないでしょう。ということで、九州初記録で、しかも分布の南限となりそうです。
 昨日の宮崎県のレッドデータブックの会議でも全く触れられていませんので、未記録に間違いありません。
この写真のサクラについて詳しい情報をお持ちの方は
 こちら までご連絡くださると嬉しいです。
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