「みやざきサクラマス」
海やまめ・サクラマスの一生
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やまめの里に紅葉が映える季節になると海やまめサクラマスは成熟します。
1尾づつ手の感覚で熟度の鑑別を行い、成熟した雌から腹部を切開して採卵します。体重の25%が卵です。卵の色は黄色に輝いています。
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受精は乾導法で行いますが、事前に精液を採取しておくのではなく、採卵と同時に雄の精液を腹部を圧迫して杓精します。
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ふ化場に収容した卵は、積算温度(毎日の平均水温の累計)が200℃になると卵の中に赤い血管の筋と目玉の黒い点が見えるようになります。この間のふ化場の平均水温は10〜12℃です。
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ふ化場では、通常1枚のふ化盆に1,500粒づつ収容し、これを7〜9段重ねて結束、竪型のふ化槽に収容します。死卵はこの1,500粒の中で数粒確認されただけでほぼ99%以上の発眼率です。
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発眼から更に積算温度が200℃ほど経過すると卵殻が破れて、ふ化稚魚が誕生します。その後、更に積算水温が200℃ほど経過すると浮上稚魚となるのでふ化盆から出して餌付け槽へ移します。
��降海魚の選別
ふ化から1年経過した海やまめは、再び海に降りる準備をします。できるだけ素手で触らないように注意しながら網で掬い、1尾づつ海水適応力の高い個体を選別します。この時の選別如何によって海水馴致の歩留りが大きく左右されるので慎重に行います。
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12月になると、やまめの里では雪が降り始め、翌年の3月まで寒くて長い冬が訪れます。この寒い間、海やまめは暖かい延岡の海に引っ越しさせます。
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寒いやまめの里から暖かい延岡の海へ。やまめの里の河川水の水温は2〜3℃、湧水は13℃です。海へ降りるやまめは13℃の湧水でキープしておきますが、延岡の海では水温18℃。急に温泉に浸かった気分でしょうか。海水馴致の作業がポイントです。
��海上生簀
海水馴致を終えたやまめは、通常朝夕の二回給餌を行います。ここで海やまめは、面白い行動を起こします。一斉に丸い円を描いて一定方向へグルグル回るようになります。概ね右回り、時計方向です。晴天の日はすべてが右回り、荒天では一部左回りする魚群も出現します。流れが無いため自ら円を描いて動くようになるのでしょうか。夏の夜、電燈の周りをグルグル飛び回っている昆虫と同じ行動かもしれません。南半球では左回りになるのかな。
��海での暮らし
海水に馴れ親しんだ海やまめは、急速な成長を示します。体側に厚い鱗をびっしりと付け、体の色もマリンブルーになります。浸透圧に対応して鱗をつけ、体色の変化は海の色を保護色として外敵から身を守ろうとするのでしょうか。
��引っ越し
海で10倍の体重に育った海やまめ、もう少し海で大きくしたいのですが、5月になると海水温度がグングン上がり、怖い20℃が近づきます。20℃を超えたら全滅と悲惨な結末を迎えますので大急ぎで故郷の冷たい淡水の池へ戻さなければなりません。そして、この年の10月産卵して一生を終わります。